京都の伝統工芸士 引箔工芸作家 松井勝 オフィシャルサイト | profile
1961年 京都市中京区生まれ。
1983年 京都市伝統産業功労者である叔父・武田勝義の下に就くことで引箔と出会う。引箔に関する知識を徐々に習得し、引箔のデザインや制作プロセスに「ものづくり」の楽しさを見出す。
その中でも特に漆の魅力に引き込まれ、以降は主に漆と本金箔を使った引箔を作風とする。
2004年 経済産業大臣指定伝統的工芸品「西陣織」製糸部門(引箔)の伝統工芸士に認定登録。川島織物や長嶋成織物をはじめとする京都西陣織の多くの箔帯に作品が採用されているほか、引箔の素晴らしさを広く知ってもらうために、全国各地で漆と本金箔を使った引箔の実演も積極的に行っている。
また、伝統技術を守り伝えることを願い、引箔だけにとどまらず、現代的な作品など他方面にも創作活動を広げるため、2013年に「漆箔工芸 京都Azula」を設立。
2012年には「DEAGU ART FAIR 2012」(韓国 大邱)に出品するなど、日本の古典的技術を世界の人々と共有することで引箔の多様性を引き出す創造を続けている。
引箔(ひきばく)とは
引箔(ひきばく)とは、帯地や金襴など西陣織の材料のひとつで、日本の伝統的な紙である和紙(主に三椏)に色漆やラッカーなどで彩色し、金箔・銀箔・プラチナ箔などで模様をつけたものです。その工程は千差万別。作家の感性しだいで様々なデザインを創り出すことができ表現は無限です。完成した引箔を約0.3mm幅に裁断し、一本ずつ順番に帯などに織り込むことで、引箔に描いた模様が織物に再現されます。その帯には様々な柄が色糸で織られ、引箔の模様と色糸の柄とが合わさることで、より豪華な帯になります。
伝統工芸士とは
経済産業大臣指定の伝統的工芸品の製造に直接従事して12年以上の実務経験を有し、原則として産地内に居住している技術者の中から「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」第24条第8号に基づいて伝統的工芸品産業振興協会が実施する認定試験(実技・筆記)に合格した者が「伝統工芸士」として認定されます。伝統工芸士は、伝統的工芸品産業の貴重な担い手として産地固有の技術・技法の研究・改善に努め、その技を次代へ継承していくための中核の人材として期待されています。